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○はじめに
 私はバイクに対する憧れが強く、バイクに乗れることを夢みていたのですが、両親が強烈なバイク反対主義者でして、原付も含めてバイクに乗ることを固く禁止されていました。まぁ、バイク事故での死亡や後遺症の話はよく聞きますから、私の身を案じてのことなのはとても嬉しいのですが・・・。しかし、危険なことを何もやらせてもらえないのであれば、人間は成長しない!というわけで両親に内緒で免許を取得し、卒業する友人から250ccのホーネットを譲ってもらったわけです。親には事後報告ということで、めちゃめちゃ怒られましたけど(汗 
 なんせ、私が住んでいる滋賀県は交通網が発達していないので移動が不便です。また、大学までの坂の強烈さは言うまでもありません。平坦な地にある京都のキャンパスに通う学生のバイク所有率の低さにはびっくりしました。そもそもバイク置き場のスペースが滋賀のキャンパスのバイク置き場の半分以下ってところでしょうか。
 
 ここでは、私が普通自動二輪免許を取得するまでのエピソードを書いていこうと思います。

○免許について
 バイクを乗るためには当然ながら運転免許が必要です。運転免許についてwikipediaで調べてみたら、種類がとても豊富なんですよね。(参考 wikipedia 運転免許)50cc以下のバイクであれば普通自動車免許を持っていれば運転できますし、持っていなくても、簡単なペーパーテストで運転できるようになります。しかし、50ccを超えるバイクに関しては自動二輪免許が必要になります。数十年前までは自動車の免許を取得するだけで全排気量のバイクに乗れたり、バイクの免許の種類も1つしかなかったそうです。私の母はスクータで1周しただけで全排気量のバイクに乗れたそうです。免許制度の法律が改正された後に免許を取得する人達は新しい免許制度が適用されます。話がだいぶそれましたが、つまり一般的に50ccを超える400cc以下のバイクを運転するには普通自動二輪免許を、400ccを超えるバイクを運転するには大型自動二輪免許が必要です。また、小型限定(125cc以下)、オートマ限定などの種類もあります。詳しい免許制度の歴史などはwikipediaを参考にしてください。
 というわけで、免許を取得するためには自動車教習所へ通わなければなりません。教習所によっては自動二輪のプランがない所、限定プランがない所もあるので、要チェックです。法律では大型自動二輪免許のみを取得することができるらしいですが、普通、教習所では普通自動二輪免許を取得することが大型自動二輪免許教習を受ける前提になっています。

○普通自動二輪免許取得までの流れ
 普通免許取得までには「教習所の申し込み→入所式(説明・適性検査)→教習日の設定→教習→卒業検定→免許センター(筆記試験)→免許取得」が一般的ですが、私の場合は普通自動車免許を持っているので、最後の免許センターでは筆記試験は免除になります。免許センターでは卒業証明書や必要書類及び申請料を受付に渡して、交付を待つだけになります。もちろん、教習でも学科26時間は免除になり、技能17時間と学科1時間だけとなります。
 自動車教習所の教習日程には様々なプランがあり、教習後に毎回次の教習日を予約する方法から、あらかじめすべての教習日を指定できる方法などがあり、教習日程プランは教習所で様々なので要チェックです。

○申し込み
 まず、自分の身分が何であるか確認しましょう。年齢、学歴によって値段が異なる場合があります。また、ネット割引などもあるので注意する必要があります。申し込みで損をしないように。
 私は、大学でブースを出していた山科自動車教習所へ申し込みに行きました。その場で教習プランをスピード取得コース(事前に教習日すべてを予約)を申し込み、空いている日程を伝えると、後日、教習日程の案内が来ました。料金は後日指定日までに生協に支払ってくださいとのことでした。

○山科自動車教習所
 山科自動車教習所は滋賀から結構離れているのですが、二輪に関しては料金が安いので交通費を含めても徳なのでここに決定しました。学生生協プランで追加料金一切なし(但し無断キャンセル料は発生)。たしか、すべて込みで5万6000円くらい(普通免許所持、普通自動二輪MT取得コース)だったと思います。相場は8万〜10万円くらいではないでしょうか。
 交通費は私が住んでいる最寄り駅は南草津駅なので、山科駅までは230円です。回数券を使えばもっと安くなります。山科駅からは予約不要の無料送迎バスがあります。デメリットは無駄に時間を消耗しているということくらいですね。だいたい南草津駅から教習所まで1時間くらいですね。土日は送迎バスの時間や運行コースが変更になるので注意です。
 ここからは山科自動車教習所での教習を前提に話を進めていきます。

○入所式
 最初に教習所の設備、教室の案内、プランの概要、注意事項などの説明があり、写真撮影及び適性検査を受けさせられます。入所日は教習所によって異なりますが、山科は毎週土曜日だそうです。なので私も土曜日に出向きました。適性検査は視力検査及び筆記検査(知能テストみたいなやつ)をやりました。2年以内に同じ教習所に通った人は免除だそうです。

○教習(初期)
 入所式が終わればさっそく技能教習です。大抵普通二輪の技能教習にCB400が使用されます。今まで原付もほとんど乗ったことなかった私にはバイクそのものが斬新でした。もちろん教習車にはサポーターがついていますのでこけてもバイクは傷つきません。バイクの後ろにはいろんな色のランプがついていますが、これはバイクの状態(シフト、速度等)を教官が確認するためについています。
 一番最初の教習ではエンジンを切った状態でバイクを押して歩くところから。次にスタンドの使い方、エンジンのかけかた、クラッチ、チェンジペダル等、各主要装置の説明があります。その説明が終わり初めてエンジン始動。最初は1速でスロットルを回しながら、クラッチを繋いで少しの距離を走り、ブレーキを使って停まる練習。それに慣れると、教官に「じゃあ、2速に入れてみて」と言われクラッチ及びチェンジペダルを操作して2速に。しかし、400ccはクラッチを切った状態で、スロットル少し回すだけですごい音と共にタコメータが回ります。私はそれに驚いて、吹かした状態でクラッチをつないでしまい、急発進!!操作もままならい状態なので、びっくりしてこけてしまいました。バイクに慣れている今では信じられないことなんですが、その時は何もかもが斬新で新米でした。こけた自分にもショックだったし、うまく操作できない自分にもショックでした。そういえば、普通自動車免許の教習のときもミッションの操作がうまくいかずに凹んだっけ・・・

 最初の1時間でここまでくらい進みます。2時間目からコースを簡単に1周しながらシフトチェンジ、ブレーキングの練習を行います。MT車は右レバーが前輪ブレーキ。右フットペダルが後輪ブレーキになります。前輪ブレーキ、慣れるまでは結構くせ者です。自動車でもそうですが、前輪ブレーキ及び後輪ブレーキの強さの割合は7:3か6:4くらいでかけるのがベストだと言われています。自動車ではフットペダルを踏むだけでブレーキの前後の強さを自動で調整してくれるのですが、バイクは手動で感覚でブレーキングしなければなりません。バイクの場合前輪ブレークの効きとても良く、自転車や原付の感覚でレバーを握ると前輪がロックされてこけてしまうのです。また、フットブレーキを使う習慣のない私にとってはこちらも慣れるのが大変でした。走行中、後ろから教官が「フットブレーキをもっと使いなさい。」という指示がよく飛んできました。慣れてないと、どうしても前輪ブレーキだけで停まろうとしてしまうんですよね。普通の停車時には前輪ブレーキを強めにかけることが望ましいですが、緊急時やバンク時などにブレーキングする場合は後輪ブレーキを使った方が安全だったりします。それも感覚で覚えて行かなくてはなりませんけどね。教習所のコースが狭いせいもあってか、直線で時速40km出すだけでも恐怖です。教習が進むにつれて、交差点の通行や車間距離について技能を通して学びます。またオートマの教習も一度だけ4時間目のわずかな時間をつかってあったと思います。いわゆるビッグスクーターに乗ったときはなんて楽なんだろうと思いましたね。
 バイクに慣れるまでが大変だったというのが教習所での一番の印象ですね。

○教習(中盤)
 教習の中でも難しいのは一本橋とスラロームです。一本橋は長さ15m幅30cmを8秒以上かけて通らなければなりません。慣れると簡単なんですが、こちらも慣れるまでが大変です。コツとしては、遠くを見ること。前輪に注意しすぎるとバランスを崩してしまいます。後は、しっかりタンクを太ももで挟んで力を抜くことですかね。半クラで速度を微調整するのも最初は難しいものです。スラロームは等間隔に並んだコーンをジグザグに進む教習で、8秒以内で通過しなければなりません。私の場合はすんなりいけたのですが、方向転換がうまく行かずにこけてしまったり、途中で外に飛び出すことも何度かありました。こちらのコツは、コーンの手前で減速し、コーンを通過するときに加速することでしょうか。シフトは2速くらいがちょうどいいと思います。一本橋もスラロームもデジタルメーターがコースの終端についていて、自動で計測され自分で結果を確認することができます。この2つの教習の練習は最後の教習まで何度もさせてもらえます。

 教習中盤からはシミュレータというものが出てきます。これは名前の通り、シミュレーションで教習を行います。二輪には公道の教習がないので実際の危険予測をシミュレーションを通して学ぶのだそうです。でっかいスクリーンの前にバイクを模擬した機械があって、それにまたがって運転します。ゲーセンみたいな感じですが、あまりにも操縦性が悪いのでヘンテコリンな動きになってしまいます(笑)。学科はシミュレーションとセットの2時間教習になっていて、危険予測についてディスカッションを行います。シミュレーション教習は3時間くらいあったと思います。また、シミュレーションの他にS字、クランク、坂道発進、急制動なども学んでいきます。
 
 急制動では時速40kmまであげ、目印の地点からブレーキをかけ、一定の距離内で停止するというもの。雨の日はその距離が長く設定されます。このとき、シフトは3速と決まっているそうです。教習中、他の教習者が急制動で車輪をロックしてしまって、とんでもないこけ方をしたのでびっくりしました。自分もああならないようにと誓いました。

○教習(終盤)
 終盤になるとバイクの操作にも大分なれてきます。検定コースを何度も繰り返して走って検定コースを覚えると同時に検定ポイントなどを覚えていきます。後方確認、方向指示、バランス、一時停止等々の再チェックです。平行して緊急回避や凸凹道のライディングポジションなどを学びます。しかし、終盤で一本道やスラロームを失敗すると焦りますね・・・

○卒業検定
 最後の教習で教官からOKという合格をもらうと、いよいよ検定になります。山科の場合、教官から検定という指示を受けた場合は、教習終了後に受け付けで検定の申し込みをすることになっています。
 検定コースは2種類あり、どちらになるかは当日にならないと分かりません。検定当日・・・検定者、控え室に集められ、いつも通り服装のチェックと簡単な説明があります。その場で検定コースが発表され、一人ずつゼッケンを渡され、名前を呼ばれた人から検定開始です。次の人は準備して外に出て待機です。検定は、最初慣らし運転で1周し、スタート地点に戻ったところから検定開始です。検定当日はスラロームや一本橋の測定記録が表示されないのでヒヤヒヤもんです。ですが、私はすんなり合格しました。
 合格したら当日に卒業式です。卒業証明書や各書類が配られます。京都に住んでいる人に対しては免許センターでの受付方法の説明がありましたが、私の住民票は愛媛になっているので自分で調べて行ってくださいとのことでした。県によって受付時間や受付方法、提出書類も違います。卒業証明書は1年間有効なので冬休みに実家に帰ったときに愛媛県免許センターへ行くことにしました。

○愛媛県免許センター
 免許の申請は地方の警察署でもできるみたいですが、時間がかかるので免許センターで申請することにします。愛媛県免許センターは三津浜にあります。けっこう僻地にあるんですよ。JR松山駅からバスで40分くらい。バスの料金は500円です。その前に私は滋賀から愛媛まで戻らなくてはならないのですが、実家から松山までけっこう離れているため、繁忙期だけ運行されている快速ムーンライト松山に乗って、実家の最寄り駅を通過して京都から松山まで一気に行くことにしました。青春18切符と指定券510円だけで乗れる超お得な列車です。京都を23時台に出発したら、松山に翌日8時台に到着します。
 愛媛県免許センターは受付が午前と午後がありますが、午前には間に合いそうでないので午後に行くことにしました。それまで市内電車を環状しながら暇つぶし・・・受付は、県内卒業者であれば必要書類を卒業時にもらえるのですが、私は県外なので書類は受付でもらい、記入します。免許の申請は筆記試験がある人もない人も一緒なので、交付までに4時間くらいかかりました。けっこう退屈です・・・最後に現在の免許証と交換して新しい免許証をもらいます。その時に交付料と安全委員会の会員費をはらって終わりです。免許種類欄に新しく「普二輪」の文字が!☆ 
 
 結局、バイク譲渡時に手続きを簡単にするために住民票を滋賀に移したので、最初から住民票を移しておけば良かったと後悔・・・




以上が免許取得までのエピソードでした。読みにくくてすいません・・・